ニコニコ動画用の動画のビットレート決定手順 (プレミアム会員向け)

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ビットレートとは

ビットレート=1秒あたりのデータ量=ファイルサイズ/再生時間

解像度(画面のサイズ)やフレームレート(一秒あたりのフレーム(画像)枚数)を高くするとデータ量が増える → 必要なビットレートも高くなる。動きが激しいとフレーム間の差分が多いので、圧縮しにくくなり、必要なビットレートも高くなる。
また、例えば、背景が黒一色なら、端から端まで黒と一言で表わせられるので情報を圧縮しやすい。これが、左上端が黒でその隣がうすい青で、その隣が、となると、情報をまとめにくいので圧縮しにくい。動画をエンコードして縮みやすいのは前者となる。

背景が動かず、人物の表情だけ変わるのであれば、人物の表情の差分以外は前のフレームの情報そのまま使用し、前のフレームと異なる部分だけ記録すれば済むので圧縮しやすい。あまり動かない動画(極端なのは、一枚絵とか紙芝居とか)がエンコードするとファイルサイズをかなり小さくできるのはこのため。
一方、例えば、キラキラと小さな粒が舞うようなエフェクトを使うと、上下左右のドットとの色が異なり、前後のフレームとの差分が増えて圧縮しにくくなる。(いわゆるエンコ殺しな動画になる。)

ビットレートの自動決定

プレミアム会員の場合、動画のビットレートの上限は100MBまでというファイルサイズ制限のみで決まる。 再生時間が10分を越えて長くなると、動きの激しい動画では十分なビットレートを確保出来なくなっていく。640x360に縮小する、編集して短くする、動画を分割する等も考慮すると良い。

6分以下位の短い動画であれば、大抵は十分なビットレートを確保できる。そこで、動画のビットレートを軽さと画質のバランスを考慮して決定する。

まずは画質に応じたビットレートをツールで自動決定してみる。

つんでれんこの場合、次のいずれか
1.質問すこし。
2.質問ふつうで、ビットレート0か2001以上。
3.質問おおめで、ビットレート0か2001以上。品質基準エンコする。

夏蓮根の場合、次のいずれか
1.おまかせモードで、プレミアム会員、バランス
2.詳細設定モードでプリセットa
3.詳細設定モードでビットレートa。品質基準エンコする。

AviUtl+x264guiExの場合は、
1.ニコ動の短い時間用プロファイル
2.上限確認付きシングルパス-品質基準VBR)


以上の方法で、いずれのツールを使った場合でも、ビットレート計算をしなくても、100MB以下に収めてくれます。

ニコニコ動画で視聴する際はFlashplayerで再生される。そこで、エンコードした動画の確認もFlashplayerで再生するプレーヤー(つんでれんこ/夏蓮根付属のプレーヤーやつんぷれ)で行う。Windowsメディアプレーヤーなどは使わないように。
これらのプレーヤーでは、ページの下の方に実際のビットレートが表示される。動画を視聴してみて、動画が重すぎるようであれば、ビットレートを下げることを検討する。2000-3000 kbpsを越えていると、低スペックPCで視聴する視聴者は重いと感じるかも?

軽くするには、先ほどのビットレートより低い値を指定して、再度エンコしてみる。つんでれんこは、質問おおめでビットレートを指定、品質基準エンコはn(しない)。夏蓮根は、詳細設定モードで以下同じ。AviUtl+x264guiExなら、長い動画用プロファイルで、ビットレートを指定する。

逆に画質が物足りないのであれば、100MBを超えない範囲でビットレートを高くするか、CRFの値を下げる。デフォは23で0.1刻み。下げても20位で十分のはず。つんでれんこ(の質問おおめ)/夏蓮根なら、ビットレート0にして、品質基準エンコする?のところ。x264guiExでは、品質。(ビットレートで指定したい場合、つんでれんこの質問おおめ/夏蓮根なら品質基準エンコをしないにする。x264guiExでは、自動マルチパスにする。)


ちなみに、つんでれんこ/夏蓮根もx264guiExも、映像は、x264というツールに設定を渡してエンコしているので、同じ設定でエンコすれば、画質や速度に違いはない。AviUtlで動画編集していたり、エンコ設定について勉強し、エンコにこだわりたい方はx264guiExをどうぞ

逆に、AviUtlで編集している場合でも、時々変更されるニコニコ動画のプレーヤー解像度を覚えられないなら、Ut VideoのRGBなどの可逆圧縮コーデックでavi出力してから、つんでれんこという手もある。